ネタバレ注意です。
真・赤司くん、というか元の赤司くん登場。キセキの世代のメンバーにもう一人の赤司くん(勝利絶対主義者の方)を倒して貰うのを願っていたと「仲間への信頼」があり、何だかんだで敗北して消えかかってるもう一人の赤司くん(勝利絶対主義者の方)を淘汰はしないと敗北者の意義を認めと、黒子、誠凛側と同じ思想の持ち主。終盤で同種のイデオロギー同士の対立にステージが変わるのは面白いです。ヒーローVSラスボスだったのが、ヒーローVSヒーローになる感じです。印象的に方瞳の絵が多かった赤司くんが、見開きでどーんと両瞳がオッドアイではなくなってる絵で引きは漫画的表現で良かった。
最初に黒子を見出したのはどちらの赤司くんだったの? 問題も、時系列を整理して考えてみると真・赤司くんの方だったとほぼ判明。運命の出会いは偽物じゃなかった感。過去のバッドエンドを現在の物語で乗り越える、という作劇だった『黒子のバスケ』という作品。過去の破綻が始まる前までの帝光中学の共同体に真・赤司くんも救われていたということで、過去の救済も優しい感じにまとまっていきそうな雰囲気です。
第9巻の作品の中でも象徴的なシーン。
「またいつかバスケやろーね! みんなで!」
「…はい」(コミックス第9巻より)
破綻した過去の共同体が新しい形で再生した所で、一区切りつきそうです。
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→次回:黒子のバスケ(ジャンプ連載分)267Q「久しぶりだね」の感想へ
→黒子のバスケ/第1巻〜第16巻(ウィンターカップ桐皇戦決着まで)一気読み時の感想へ
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