DSC_0029  復興のシンボル、伝説のシ―ジェッタ―海斗がお出迎え。今年の夏はコミケじゃなくて宮城県は石巻の『石ノ森萬画館(公式サイト)』に戦闘勇者さんと行ってきたので、その感想です。

 そして、一種の被災地ツーリズムレポ。
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 まず、仙台駅からアクセスする方が多いと思うのですが、2014年8月現在、仙石線がまだ復旧してない箇所があるので、「松島海岸」から「矢本」までは電車を降りて移送バスで移動することになります。

 バスの窓からですが一枚。

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 東日本大震災から三年以上経って瓦礫が散乱という状況からはだいぶ変わってますが、更地、曲がったままのガードレールに欄干、流木、仮設住宅という光景は、仙台市中心部から北にちょっといっただけで、まだまだ爪痕が色濃い部分です。今回、この移送バスから見える風景見られて良かったですね。

 「矢本」から再び列車に乗って「石巻」駅に付くと、さっそく石ノ森キャラクターたちがお出迎えしてくれます。

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 昼食をとった駅のカフェも、こんな感じ↓

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 で、店内のカウンターの上には昭和から平成までの仮面ライダーフィギュアが。

 かなり、本気で石ノ森ワールド推しで町おこしですし復興推しです。地元仙台の『Wake Up, Girls!(公式サイト聖地仙台舞台散策サイト)』は(かなり事情が違うとはいえ)まだまだこれからだなぁと感じましたね。

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 駅から石ノ森萬画館までは「マンガロード」なる道を歩いて十分くらいですが、マンガロードだけあって、009とかぬらりと立ってます。楽しいです。

 ただ、この雰囲気は独特のライブ感で貴重な経験でしたが、印象としてはまだまだ閑散としてる感じです。もっと、どんどん観光客でにぎわってほしい所。漫画文化の富の集積が一気に東京に向かうコミケ時期に、あえて地方の漫画館を訪れる、というロック性も今後は大事にしていきたい。真面目には、地方を百色百光にして、富の分配を独自カラーで受け取るようにしていくのが、きっと日本全体にも良いこと。

 そして、萬画館がぬらりと見えてきます。

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 館内にも当時の写真が展示してありましたが、震災時は津波でこの建物の周囲は水没みたいな光景をニュースで見た記憶がある方もいるかもしれません。よくぞ復活して下さったという所で、ここでもう一度入口に立ってる『シ―ジェッタ―海斗』。

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 僕の2011年、4月13日のTwitterのツイートを振り返ってみましょう。


被災地石巻の石ノ森萬画館で"ヤツ"が2週間ぶりに回収されたという元気が出る(たぶん)ニュース。


 当時非常に勇気が湧いたニュースでした。あれから三年半近く、がんばった。

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 館内は受付のお姉さんが当たり前のように009コスプレで、熱いです。コスプレは正義。

 また、ちょうど『サイボーグ009』の特別展示をやっていたので、戦闘勇者さんの解説を聴きながらじっくりと回りました。これから徐々に読み進めていく所ですが、誕生編とか、いったんの完結編という位置付のヨミ編とかは熱そう。

 マガジンやらサンデーやら秋田書店系やら、色々と雑誌を変えて連載し続けてきた遍歴なども知り胸熱。日本の漫画黎明期からの代表作の一つだよな……。

 他、仮面ライダー系の展示に、果てはトキワ層の立体物展示まで、石ノ森章太郎のディープファンから、仮面ライダーくらいは知ってるというライトな人まで、幅広く楽しめると思います。色んな漫画家さんの色紙なんかも飾ってあるのですが、島本和彦先生のは気合がノってて流石だと思いましたね。

 めっちゃお土産買ってた戦闘勇者さんを見習って、お金を使って帰ってこよう。

 復興にあたって消費を刺激する複製性コンテンツ(今回のケースだと漫画)とライブ性体験(今回だとツーリズム、旅、観光)を、上手く組み合わせていくという活動は、今後個人的にもやっていきたいです。石ノ森作品をもっと読んでから、また来よう。

 地方から、まずは宮城から元気にしていきたいとは思っていて、アイドルの活動的なみんなを元気にな方向はそれはそれで頑張ってもらって(僕もWUG!の次の仙台ライブ観に行くと思うし)、僕としては黙々と作戦立てて実行していきたい。

サイボーグ009(1)
石ノ森章太郎
講談社
2014-07-25


サイボーグ009 (1) (秋田文庫)
石ノ森 章太郎
秋田書店
1994-07