ネタバレ注意です。
引き続き『けいおん!!』ネクスト的な視点で視聴中(シリーズ構成の方が同じ)。
今話の「教室でのライブ」はやっぱり『けいおん!!』後期オープニング&劇場版の教室ライブを連想させます。一方で、第1話の「ヤヤのバンドの演奏を聴くなる」の絵が「けいおん!」第1話を意識していたであろう点から、ヤヤのバンド「ニードクールクオリティ」も「放課後ティータイム」のifっぽい描き方なわけで。
つまり、なるやハナたちの教室ライブで、『けいおん!!』でいうところの「この講堂が武道館」、それだけで輝いてるよね、というのを描きながら、一方で「ニードクールクオリティ」がオーディションで不合格になることで、「でもその輝き、学校の外じゃ通用しないよね」も描いているという。
これはけっこう厳しいですよ。分かっていた。分かっていたけど、「放課後ティータイム」もけいおん!イズムも、学校の中の文脈で輝いてるよという話であって、学校の外の厳しい競争世界では勝ち上がれない。そ、そんなことは分かっていたぜ……。「学校の中」を「内輪」とか「クラスタ内」とかにすると、広く現代人に突き刺さります。
ただ、一方で、なるやハナたちの教室ライブから外、屋上へと抜けていく映像は、『けいおん!!』最終回的な「外へ抜ける」映像でもあって、『けいおん!!』で描いたことはもう敗北したのかというと、それも違う感じ。
思うに、「学校の中」だけにとどまらないということを描きつつ(『ハナヤマタ』はOP映像などからして、当初から物語が学校の外とのリンクに向かってる)、「学校の外」での「輝き」に関して「競争世界で勝ち抜く」や「武道館を目指す」などとは別解を描く話なのかなと。だから、前回、今回と、「学校の外」でのイベントに向かうために、まずは「学校の中」のステージ(テストとか、課外活動許可とか)をやっておく話なのだろうなと。
というかサリーちゃん先生、年齢的に(今年は『けいおん!』五周年)放課後ティータイムの誰かが大人になって就職したポジション的にも感じられる。教室ライブ、あった、そこは私たちも通過した。ただ、それだけではダメだから、次は「学校の外」にも向う話、次の「輝き」の継続と「共同体」の進展の話、やろうと。
→前回:『ハナヤマタ』第5話「ファースト・ステップ」の感想へ
→次回:『ハナヤマタ』第7話「ガール・アイデンティティー」の感想へ
→コラム:「Vivid性を取り戻すために2014年型作品全弾装填」へ
→『けいおん!(!!)』の感想へ