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 アニメ『ハナヤマタ(公式サイトニコニコチャンネル)』第8話「ミッション・イベント」の感想です。

 ネタバレ注意です。
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 引き続きネクスト『けいおん!(!!)』を観てるような感覚で視聴中(シリーズ構成の方が同じ)。沙里(サリーちゃん先生)と真智と、ついに吉田玲子さん脚本の「姉妹」が描かれる。が、奔放な姉に優秀な妹というのは『けいおん!』の唯憂と共通ながら、今度はなんか物語冒頭ではギクシャクしてる!

 一方、なるのトラウマが、学校とかでやらされる集団ダンスで失敗したことがあって、決まった型で踊る群衆から「あぶれた」ことがあるから、というような描き方。真智が背負ってる、「受験」「模試」とかも僕的にこれに重なります。みんなが同じことをやって進んでいくという謎の動力から、何故か逃れられない。その集団の方向が自分自身の本質とは違うと気付いていても、そこからあぶれたり降りますとは中々言えない。集団で前にならうとか、偏差値入試とか、新卒一括採用(これは別に作品と関係ない)とか、そっちの方がもう硬直したシステムでしょ! と言ってやりたいのに、なぞのエスタブリッシュメント動力が我々の本質を抑圧しにくるよ、そんな時代さふぁっきん!

 と、そんな背景の中、第3話(感想)で示された「よさこい」にかけたキーワード「自由」を、メイン五人が体現してみせる、というような作品。

 主要五人がどちらかというと、マイノリティ、というか自分自身の有標性(Marked)志向を持ってしまってる側なのですね。お家のため、お父さんのためという動力の中、己の志向を抑圧してしまっていた多美、彼氏に受験に競争世界に、という世の流れの中で、居場所(「ニードクールクオリティ」という共同体)を失ったヤヤ。ハナはまだ背景が不明なれど、みんな何かしら抱えていた。

 そういう要素が全部「タメ」と思われるので、お家の束縛も競争世界もゼロサム恋愛も受験も模試も集団ダンスも、そんな硬直化した抑圧カテゴリ、全部抜けて「自由」を体現してやると「よさこい」を踊り狂うであろう予想される終盤のクライマックスはカタルシス大きそう。

 「ヤマタ」は言葉遊び的に「数多(アマタ)」にかけてるのかと思ってるので(今度発売される公式画集にも「アマタ」ワードが)、それぞれの花(ハナ)が万の色と万の光で咲き乱れる、OP映像みたいなクライマックスに期待。

ハナヤマタ1 [初回生産限定盤][Blu-ray]
上田麗奈
エイベックス・ピクチャーズ
2014-09-26




→前回:『ハナヤマタ』第7話「ガール・アイデンティティー」の感想へ
→次回:『ハナヤマタ』第9話「シスター・コンプレックス」の感想へ
→コラム:「Vivid性を取り戻すために2014年型作品全弾装填」へ
『Wake Up, Girls!』の感想へ
『けいおん!(!!)』の感想へ