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 アニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(公式サイト)』第3話「ヴィルキス覚醒」の感想です。仙台にて地方遅れ視聴中。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 「お前が死ね」(アンジュ)


 絵的に象徴的なのは髪を切った時だけど、この台詞の所でアンジュリーゼからアンジュになった的な感じで。

 ドラゴンが人間を捕食する、何か他の存在を食べて(殺して)自分が生きる世界が、第1話の皇国の中で描写されていた「完璧な世界」の外には広がっていたということで、何となくブディズム(仏教)とかの世界観に近い(仏教とひとくくりにするのは難しいですが)。あっけなく人が死ぬ時は死ぬし、国がつぶれる時はつぶれるのも無常観というか。これ、ブディズム方面の発想から行けば、ドラゴンも現行世界の何らかの循環、ループの中で存在してるんじゃないだろうか。

 メカ戦闘が意味不明なくらい凄い回で、エンディングクレジットより絵コンテにメカニカル演出が福田監督(今回はクリエイティブプロデューサー)というのは伊達じゃないなと。

 この、超絶メカアニメーションと、主人公の心理のステップアップがシンクロするというのがロボットアニメの醍醐味だと思うのですが、『ガンダムSEED』の第35話が凄すぎるのも、キラのもうナチュラルとかコーディネーターとか「カテゴリ」に依存するのは脱却する、という心理のステージアップと、フリーダムガンダムの超絶メカアクションがシンクロしていたからでありました。

 で、今回もポジティブな意味でのアップなのかはともかく、「完璧な世界」から排斥されるなら死んだ方がイイと、甘えと自棄が混じっていたアンジュの心理が、自身の死を前に生命の本能が目覚めるように他者を殺してでも自分が生きると「変化」したのとシンクロして、ヴィルキス覚醒、超絶メカアクションに突入……というのがもう凄かった。ドラゴンの弾幕(のようなもの)をアクロバットに回避しながら抜刀する辺りの流れとか、メカアクションの地平的に人間業じゃないな……。

 ラストのプリンがやっぱりマズイというのも、まずくても食べて(そこには他の存在を殺すという含意もある)這ってでも生きるという方に、アンジュの心理が一つ進んだのを表してる感じで。

 これ、「クロス」アンジュだし、まだ後半にアンジュの心理のステージアップ回入るのだよな……。またそういう心理のステージアップと超絶メカアクションのシンクロが炸裂する回がありそうということで、これ本当に楽しみ。

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2014-10-29


→前回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第2話「まつろわぬ魂」の感想へ
→次回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第4話「ひとりぼっちの反逆」の感想へ
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【関連リンク】

→当ブログの『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』の感想はこちら
『機動戦士ガンダムSEED』の感想はこちら(大昔のHTMLWEBサイト)