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ネタバレ注意です。
外の世界に一旦脱出でめちゃめちゃ面白くなってきました。
今の所、
・第一話の(一見)「完璧な世界」
・アルゼナル内部
・「本当の」外の世界
っていう三層の「世界」になってるのですね。それぞれが違う原理で出来てる世界のようでもあるし、繋がっているようでもある。いよいよ三層目の、本当の外の世界がどうなってるのかっていう所に突入し始めて面白い。
そして、そういう「世界」のルール、動力の中でも、「家族」(というか血縁というか)っていう共同体・繋がりは確かなものなのか、という話に入っていっている感じで。
世界のルール(ノーマは排除)の中でも、「家族」って共同体は大事だっていうのを信じて、アンジュもヒルダも脱走してるんですね。アンジュは妹のシルヴィアを、ヒルダはママを求めてアルゼナルから脱走してる。
(この点、そもそもアンジュの兄ジュリオは「世界のルール」を優先して家族(アンジュ)を切ったのに対して、アンジュは「世界のルール」よりも妹のシルヴィアを優先しようとしているという仕込みが入っている上で……)
その上で、「家族」という共同体は「世界のルール」よりも確かなのか? という段階に話は突入していっていて、アンジュとヒルダで印象的に別れ道で別れる描き方とか。リアルでも資本主義+新自由主義(を暫定的に世界で幅を利かせてるルールだとするならば)は「家族」を分断に向わせる力学だというのは指摘されて久しいので、この辺りは面白い。
対照になってるのは、アルゼナル内のヒルダ・クリス・ロザリーが形成していた共同体で、こっちは本当の「家族」ではないのだけど、今話ではクリスがヒルダを想って頑張ってくれてたりするのですね。その気持ちを受け取らない形でヒルダは本当の「家族」を理由にアルゼナルを出ていったという展開なのだけど、「世界のルール」の中で、本当に信じられる共同体は何なのか? という辺りを扱っていて面白い。
僕としてはもう、そういう「世界のルール」も「家族」も関係ない所で共にいるアンジュとモモカがいいなと思うのですけど。
上の三層の世界の中で、層が変わったからってすぐに途切れるような紐帯は確かなものだったのかって辺りを扱ってると感じるのですね。国(ミスルギ皇国)が滅び、家族(アンジュの家族)が崩壊し、それでもあり得る大事な関係性って何だ? というのは面白い。
個人的に、犬が食べ物であっさり買収されていてがっかりな回でした(え)。あの犬、実は謎の凄い犬で新機体を操縦してピンチの時に現れる! くらい想像してたのに!
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→前回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第7話「サリアの憂鬱」の感想へ
→次回:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第9話「裏切りの故郷」の感想へ
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