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 アニメ『マクロスΔ(デルタ)(公式サイト)』第2話「覚悟のオーディション」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 飛ぶタイミングが他の機体とズレてしまうっていう場面は、ミラージュさんも本来は規律とかに従うのが苦手で自由に飛びたい側の志向を持ってる人……っていうシーンなのかなと思いました。

 本来はそういう志向の人だから、自由に踊ったり飛んだりなハヤテが気になる(惹かれる?)のだけど、現時点では自分は自分自身を規律とかに押し込めて抑圧してるから、規律とか堂々と破っちゃうハヤテに今の段階では「反感」という形で噴出していると(私は我慢して規律などに忠実にしてるのにあっさり破りやがって、というような心情)。ヒロイン側の細かい心情を拾ってる良い脚本だなー。

 敵側のキースがロイドとの会話のシーンでここには風が吹いてない的なこと(閉鎖されてるという趣旨)を言ったり、ラストのフレイアのシーンがモノレールという閉鎖された場所だったり……と、「閉鎖された場所」が印象的に使われるのは第1話と共通(というか『マクロスF』から共通)。

 そういう閉鎖された場所から、「歌う」「飛ぶ」などの行為で飛翔していくというのをまずは前作同様描いてるのかなーと。

 オーディションに落ちた(と思った)後にモノレール内で……と、心理的にも場所的にも「閉鎖」した場所で、それでも歌うというフレイアのシーンは良かったですよ。もう、このシーンに本作の「歌う」の意味合いがかかってるくらいの勢い。挿入される過去シーンから、フレイアが何か大きな破綻を経験してるのが見て取れて、その手の過去の破綻的出来事には、近年は(送り手も受け手も)リアルでの3.11を意識しがちです。『マクロス』と言えば「デカルチャー」ですが、そんな文化的な営みの意義が消えかけた頃。今話のあのシーンは、フレイアさんが破綻を経験した身でも、人助けのために歌おうとしたっていうシーンなのではなかろうか。

 他作品も引き合いに出すなら、『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』第10話「絞首台からサヨナラを」(感想)ラストの牢獄でアンジュが歌うシーンなんかも思い出しました。状況的に閉塞していても、人間はその精神性において自由になれる=「歌う」ことができる。というシーンは好き。

 ヒロインズに関しては、『マクロス』お約束のハヤテ、フレイア、ミラージュの「三角関係」物語っぽくありながら、+してワルキューレのメンバーたちも、近年の「多様なキャラクターを用意しましたのでお好きなのをどうぞ」方式(アイドルマスター方式?)で配置されており、準備にリソースかけてるなと感じます(歌を歌うクラスのキャラクターを一人準備するのって、かなり大変)。今の所気になるのは美雲さんかなぁ。公式サイトのキャラクター紹介、「センター」ならぬ「エースボーカル」という呼称は個人的に初めて聞きました。「エースパイロット」と対になる感じの名称なのだろうか。CVも小清水亜美さんとか、『明日のナージャ』のナージャから始まって、『コードギアス』のカレンとか、僕の人生は小清水さんの影響を受け過ぎてる……。

 あとは、本第2話より解禁されたオープニング! めちゃめちゃイイですね。人間という生物に、映像+音楽という形で短時間で訴えかけるにあたって、限りなく極みという感じ。サビのところでアイドルたちが連続して映っていって、それぞれのキャラクターに物語がある感じがすごく良いです。

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→前回:マクロスΔ第1話「戦場のプロローグ」の感想へ
→次回:マクロスΔ第3話「旋風ドックファイト」の感想へ
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【関連リンク1:当ブログの以前の『マクロス』感想】

当ブログの『マクロスF』の感想

【関連リンク2:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】

2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)