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 アニメ『マクロスΔ(デルタ)(公式サイト)』第3話「旋風 ドッグファイト」の感想です。

 ネタバレ注意です。
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 今話の前半〜中盤でしつこくウミネコさんのパートが繰り返されていたのは、「自由な発想」の象徴としてのウミネコターンをラストでハヤテが決める仕込みだったのか。動物の動きから奥義を学ぶ、いつかの香港映画のノリだな(笑)。

 一方で、やはりミラージュさんは表面的には規律のようなものに重きを置く人として物語が始まってるのだけど、実はどこか心の奥ではハヤテ的「自由さ」のようなものを志向しているというのが「物語として」仕込まれているキャラ造形の模様。

 エレベータの中でもやもや……とか、「閉鎖された場所」にいる演出が今話のミラージュさんには多いのだけど、ラストのハヤテのウミネコターンを食らう所では、ハヤテがちょうど陽光を背負う形になり、ミラージュさん視点からは「眩しいもの(憧憬するもの?)」を見上げるという構図になってるのが上手い。

 その後のコックピットという「閉鎖された場所」にいるミラージュさんに対して、外からハヤテが窓を叩くというのも、おそらくミラージュさんが「閉鎖された場所(強い規律順守主義?)」からハヤテがきっかけで解放されていく……という物語上の暗示かと思いました。加えて、閉鎖された場所にいるヒロインに対して、外からハヤテがコンタクトする……という構図は第一話のフレイア初登場(フレイアがコンテナという「閉鎖された場所」の中にいたのをハヤテが開ける)と重なる構図で、マクロスノリの「三角関係」物語視点でも、同様の演出がされてる点で、フレイアとミラージュさんは「同格」という感じ。

 「閉鎖された場所」にいてもフレイアの歌声がハヤテに届く→ハヤテ、ヘルメット(『マクロスF』の頃から「閉鎖された状態」の暗示でよくヘルメットは使われている)を脱ぐ→歌とシンクロしながら自由に飛翔開始→逆襲……のくだりはもう『マクロス』以外なにものでもない感じ。『マクロス』、最終回とかでも基本的にこのノリで逆転するアニメだから。絶体絶命のシチェーションから、残り五分でヒロインが歌えば逆襲が可能という世界観を構築している作品です。

 ヒロインズでは、相変わらず美雲さんが気になる。今の所フレイアの憧れにして「導き手」のポジションですが、いちいちふるまいが大仰で良い。既に、絶体絶命のシチェーションで、遅れてきた美雲さん到着で逆襲的な燃える展開が目に浮かぶような、「エース」感的キャラ立てが成立してるのはさすがだなー。上手いなー。

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→前回:マクロスΔ第2話「覚悟のオーディション」の感想へ
→次回:マクロスΔ第4話「衝撃 デビューステージ」の感想へ
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【関連リンク1:当ブログの以前の『マクロス』感想】

当ブログの『マクロスF』の感想

【関連リンク2:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】

2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)