ネタバレ注意です。
ラストで、これまでアンノウン扱いだった敵勢力が、フレイアの故郷・ウィンダミア王国だったと明らかになるという展開。
第一話のフレイアが入ってたコンテナとか、他の話数でもエレベータの中とか、コックピットの中とか、「閉鎖された場所」が何らかの象徴性を伴って印象的に使われている作品なのですが。
そういえば、序盤にウィンダミア王国は現在鎖国政策を取っている的な情報がありました。フレイアがいたウィンダミア王国自体が「閉鎖された場所」だったのですね。で、そこに外世界から流れついた「歌」を聴いて、フレイアはそこから(精神的に)解放されたと。
一方で、そんなウィンダミア王国にもハインツ王子という「歌」を歌う人がおり、こちらのワルキューレの「歌」と照らし合わせるに、何だか「歌」VS「歌」みたいな構図に。これは……ウィンダミア側の「歌」とワルキューレ側の「歌」には何か違いがある感じになっていくのだろうか。
ハインツ王子の「歌」もあって、劣勢になったところで、美雲さんとフレイアのツインボーカルで逆襲開始するところは熱かったですよ。フレイアはルンとかついてるんで何となく分かるのですが、増幅装置なしで広域に「歌」が可能ということで、美雲さんも何らかの不思議存在なんだろうなー。
ウィンダミア王国の話を中心に鎖国か開国かという、リアルでの今日的な話題を扱ってる部分も見えてきたりで。その流れだと、やっぱり開国でしょ、世界はもうグローバルだよ!(作中的にはユニバーサル? だよ!)一辺倒なのも個人的には嫌かなー。そっちの流れだと、ワルキューレの方がむしろグローバルに支持されてるアーティストなので、地域伝統芸能とかも大事だと思ってる派としては、むしろハインツ王子を応援したくもなるよ。
ああ、だからフレイアがウィンダミア王国出身のワルキューレメンバーというポジションなのかな。彼女が、鎖国的地域伝統性(ウィンダミア王国性)とグローバル性(ワルキューレ性)を縫合していくのかもしれない。
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【関連リンク2:当ブログの2015年アニメーション作品ベスト10記事】
→2015年アニメーション作品ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)