原作スマートフォンゲームの「エピソード1」までを読了済みの方向け、という形で書いてみようと思います。
「エピソード1」までのネタバレが記事中に含まれますので、(特にアニメーション版から観始めた方など)ご注意ください。
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「特訓」編です。
おもむろに披露される体操着コスチューム。ゲームプレイ組としては、ラストの方のスク水コスチュームといい、このメモカ、持ってる! 感が大きいです。
特にろくな特訓をしてないのに、バトル時にはちゃんと武装がパワーアップする展開なのですが。
メタに、
1.「特訓」と称して「ブルマで運動」シーンとかをTVで全国(全世界?)放映する。
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2.ゲームのユーザーが増える。
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3.ゲーム内課金が増える。
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4.(課金パワーで)SR武装ゲット。
という流れだったと解釈したい。最後のあれ、「特訓」というより「課金」で降臨した武装だから!
記憶がない椿芽さん。第1話の「幽霊(虚構)」と間違われる椿芽さん。第1話序盤の悠水さんの「模造のアーサー王の剣」。今話で公開されたエンディングでは椿芽さんが「アイスの剣」を持っている。今話の「人形劇(虚構的なもの)」……などなどと、やはり「虚構」性がピックアップされています。
というか、「模造のアーサー王の剣」とか、原典の『アーサー王物語』ももちろん意識されるけど、『Fate/stay night』も意識されますよね。ちょうど、ゲームの方でコラボとかやってた仲ですしね。セイバーさんメモカも凛さんメモカもマルチメモカなので、重宝してますよね?
この『スクールガールストライカーズ』という作品に原典『アーサー王物語』の模造(パロディ=虚構)要素が入ってる(悠水さんの剣のくだりね)だけじゃなく、『Fate/stay night』の模造(パロディ=虚構)要素もちょっと入れてるよって感じなのですかね。模造の模造の、そのまた模造、ですね。
ちょうどゲームがコラボしてたのは『Fate』の中でも「Unlimited Blade Works(凛ルート)」で、テーマ的にも合ってるのですよね。原典の物語(ギルガメッシュ)に対して、模造の剣製(模造の物語)で立ち向かう物語です。
参考:遠坂凛ルート(Unlimited Blade Works)/感想/A Blog for TYPE-MOON Fans(管理人の別ブログ)
というか、悠水さんは設定上、そんな模造性・虚構性の中にも永続性のようなものもあるよ、というテーマを担ってる役割のキャラクターかと思いますが(「転生」してる。名前も「悠」の字が入ってる)、作中のパティシエの「キュイジニエール・サジマ」ネタって、もちろん面白要素が一番ですが、一応「虚構」的存在である(悠水さんの創作)「キュイジニエール・サジマ」も本体の沙島悠水さんも、同じ悠水さんだ! っていう作品のテーマを反映してるネタでもあったのですね。アニメ観て気づいたよ。
やはり、たとえ全て(世界とか、人間実存とか)が「虚構」的だとしてもやってやるよ! みたいな作品です。この流れで、クライマックスで椿芽さんが何らかの「模造の剣」で戦う展開だったら熱いな。
エテルノでの日々も終わりが来る、アニメも最終回が来る、人生も終わりが来る、全て仮初(かりそめ)で儚い「虚構」的なものだとしても、我々は「虚構」の武器で戦い続けるのであった……。
エンディングは『ドラゴンクエスト』・『FF』を中心とした、「スクエニ」RPG作品のオマージュ。シリーズの中でも古めの作品のオマージュが多いことから、この作品のユーザー層が分かりますね(笑)。ゲーム経由でデータ取ってるでしょうしね。
エンディングでオマージュされてる作品は、全て僕らにとっては「終わった」冒険(虚構)だけど、意味がなかったかと言ったらノーと言いたい。『ドラゴンクエスト』の生みの親の堀井雄二さんいわく、「人生はRPG」なのだ。
→前回:『スクールガールストライカーズ Animation Channel』第1話「出撃!フィフス・フォース」の感想へ
→次回:『スクールガールストライカーズ Animation Channel』第3話「」の感想へ
→『スクールガールストライカーズ Animation Channel』の感想目次へ
→『スクスト』プレイ日記へ
参考:2016年「アニメ作品」ベスト10〜過去の悲しい出来事を受け取り直し始める震災から五年後の想像力(ネタバレ注意)