相羽です。
昨年夏に(ほぼ)毎日更新でWEB連載していた小説『こちら街アカリの復興部!』の「改稿版」を、改めてWEB連載中です。
今回から新しく読んでくださる方はもちろん、昨年のヴァージョンから今回の改稿版はだいぶ変わってるので、もう一度読んでやるかという方も各々のタイミングで読んでやって頂けたら喜びます。「ノベラボ」様は(スマホからも)縦書きで読む仕様で、けっこう雰囲気がありますよ。
本日は第21節/同人誌制作・進行中 (1,877文字)……をアップです。本日は「総合(すべて)」38位・「青春・友情」6位ありがとうございます!)
この後も、毎週、月、水、金に一節ずつ更新の予定となります。
小説『非幸福者同盟』ともども、こちらの方もよろしくお願いします。
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●こちら街アカリの復興部!/ノベラボ
以下、軽く去年公開していたヴァージョンと今回の「改稿版」の違いなどについてライナーノート。
→同人誌制作パート。
仲間と何かを一緒に作る回って「日常」ものの定番だよね! という感じのエピソードでありつつ、焔は真雪ともう一度向き合う前に、「虚構(イメージ)=震災の時に失われたもの」をもう一度作り直さなくてはならない……という、焔にとっての試練パートとしても設定していた辺りです。
で、焔が「虚構(イメージ)」の方に行ってる間、「現実(リアル)」で大変な真雪を何とかしないといけませんから、そこで出番(「代役」)が回ってくるのが奈由歌と祈……って感じの流れになってますね。
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奈由歌は、関節キスなど気にしないというように、グイっとマムシン大王の残りを飲み干すと。
「可愛い後輩のために、ひと肌脱いでやろう」
片手で瓶を握りしめたまま、もう片方の手で銀髪ツインテールの片側を、凛と梳いた。
「余計なこと、するなよ」
素っ気なく返す焔であったが。
「おまえは、絵に没頭していればよい。カラカラになるまで全て出し切ったときに、たぶん、最後に残っているものに気づく。そんなこともあるじゃろ」
奈由歌が次に視線を送った先にいた人物は。
「イノリ、ちょっと付き合え」
祈は、もともと焔の作画待ちの段階になっていた作業に区切りをつけ、デスクトップPCの電源を落とし、くるくるとタブレットのペンを「ペン回し」してから、流麗な動作でペンホルダーに置くと。
いつもの柔和な笑みを浮かべて立ち上がり、奈由歌にこう返した。
「ま、人選としてはそうなるよね」
ただしこの時、祈は心の中でこうつけ加えていた。
――ユーミとアカリでは、本当の意味で弱い人間の気持ちは分からないからね。
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この辺り、僕は好きなんですけどねw。
物語の終止符を打つのは悠未と灯理の役割なのですが、補助キャラの妙といいますかね。祈と奈由歌は良い感じのキャラクターになったなぁ〜と思っております。
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