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 相羽です。

 『アサルトリリィ』プロジェクト(公式サイト)、2020年1月に上演された舞台『アサルトリリィ League of Gardens』の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

(公式で2020年9月11日から13日までYouTubeで期間限定公開されていたものを視聴いたしました。)

 脚本がとても良かったです。

 梨璃(りり)による夢結(ゆゆ)の自己否定感の解消という感情のドラマと、巨大ボス戦のバトルアクションがシンクロしてクライマックスが盛り上がるのは大変高揚するものがあったのでした。

 テーマ的には、登場人物が抱えている「自己否定感」が解消されるまでを一つ描いているというのが抽出できそうです。

 白井夢結(しらい・ゆゆ)、王雨嘉(わん・ゆーじあ)、安藤鶴紗(あんどう・たずさ)、戸田・エウラリア・琴陽(とだ・えうらりあ・ことひ)らが、何らかの「自己否定感」、何らかの自身への「無価値感」を抱えていて、それが物語を通して解消されるまで。一区切りするまで(ただし琴陽については今回の「League of Gardens」の時点では解消していない。)のストーリーであるというのが共通しております。

 以下、この4人について触れるのが、作品の核心に近づいていく近道な気がするので、軽く書かせて頂きます。


●白井夢結(しらい・ゆゆ)/夏吉ゆうこさん

 「ルナティックトランサー」という自身が持っているレアスキルの「力」の暴走によりかつての「お姉さま」を殺してしまったかもしれない(「League of Gardens」時点では真相は不明瞭)という背景から、強い「自己否定」に囚われています。

 梨璃(と吉村・Thi・梅)によって、自分のレギオンができる(「自己否定」に対して、「自己肯定」してくれる仲間が集まってくる)。梨璃に抱きしめられる(自分という存在の肯定)……などを通して、最終的に彼女が「自己否定」から少しだけ解放されるまでが、今作のコアの一つという感じです。梨璃の「自分の力をせめないでください」のシーンはとても良かった。


●王雨嘉(わん・ゆーじあ)/遠野ひかるさん

 彼女も妹と姉に比べて自分は……という劣等感に根ざした「自己否定」感情を抱えているのですが。

 信頼してくれている郭神琳(くぉ・しぇんりん)の存在、そしてまた肯定してくれる梨璃の存在によって、「自分」という存在への自信を少しだけ取り戻せるまでが描かれます。

 「自己否定」から脱却する→一回目の「ノインベルト戦術」で最後のアタッカーをになう……の流れは熱かったです。


●安藤鶴紗(あんどう・たずさ)/紡木吏佐(つむぎ・りさ)さん

 もう、強化リリィであるという境遇ゆえ、かなりヘビーに「自己否定」の感情を抱えていて、「死にたい」とまで思っています。

 彼女も梨璃からの「存在の承認」によって、少しだけ「自己否定」から脱却できるのですが、そのシーン、彼女が戦闘での窮地での暗闇の中で「死にたい」と零しかけたところで、彼女を抱きしめる梨璃と駆けつけた一柳隊の絵で、パッと舞台にライトがついて明るくなる演出のところが、これぞ舞台演出! っていう感じでカッコ良かったです。物語中盤の山場ですね。梨璃の行動への回答の「私を諦めないでいてくれたから」というセリフもじんとくる。


●戸田・エウラリア・琴陽(とだ・えうらりあ・ことひ)/田上真里奈(たのうえ・まりな)さん

 「甲州撤退戦」の時に、友達を夢結に見殺しにされた……という境遇(真実はまだ不明)から、強い「自己否定」、もうちょっと言って(友達を救ってくれなかった)「世界」への否定感情を抱えてしまっている女子。

 彼女は、今回の「League of Gardens」時点では「自己否定」感情がまだ解消されていないのですが、彼女ですら自分を、「世界」を肯定できるのか? というのが、今後の『アサルトリリィ』という作品の物語上の見所の一つという気がします。

 ◇

 琴陽は、「世界は友達を救ってくれなかった」という境遇から「力」へと傾倒していく、ついにはヒュージ的な「力」の方面と繋がってしまっている……という物語上の立ち回りなのですが、一方で主人公の一柳梨璃(ひとつやなぎ・りり)(/赤尾ひかるさん)は理不尽なこの「世界」において、「力」以外の解答を持っているっぽいように描かれているのですね。

 ちゃんと「力」VS「(代替案としての)何か」という物語上の構造上の軸もあって。

 女子が乱舞する華やかさの土台に、堅牢な物語もつくっている作品という印象でありました。

 「(代替案としての)何か」。「自己否定」している人たちを救っていくのが主人公の一柳梨璃なのですが。

 この、梨璃という主人公。

 かつて夢結に救ってもらった強烈な体験を動機として、「世界」とは救ってくれるものだ、くらいの世界観で現在は生きられてるのですね。で、恩返し的に今度は自分が人を、「世界」を救うのだと(彼女が「救う」という言葉を何度も口にするのが印象的です。)。「世界」が救ってくれること、私が誰かを救うことは当たり前だ! 私もプリキュアだ! くらいのノリで(え)生きてるので、ああ、こういう主人公はイイな、と思ったのでした。

 世相的に、前向きな主人公はイイですよね。

 「自己否定」や「自分への無価値感」が題材の一つになっているのもリアルの世相を意識してしまったりしますが、何らかの前向きな人、作品、環境などから伝播して、ポツポツ前向きなものも探しながら生きていけたらなと思ったりしているのでした。

 個人的には、郭神琳役の星守紗凪(ほしもり・さなぎ)さんが美人すぎて死にました(え) 秋田美人! これも、前向きな人から伝播を受けて楽しいこと見つけていく的な話ですヨ!

→ドール



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参考:少女☆歌劇 レヴュースタァライト最終回の感想〜愛城華恋と再生産(ネタバレ注意)
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