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 相羽です。

 『おかえりモネ(公式サイト)』第2週「いのちを守る仕事です」(第6回)(5月24日放映分)の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 漁師は憧れの職業だったと祖母から聞いていたと語る百音に対して、それはずっと昔のことだと答える父の耕治という構図なのですが。

 そう単純な世界ではないというように、2014年の時点でも妹の未知は漁師となった百音の幼なじみの及川亮に、憧れのまなざしを向けているようです。

 未知からして水産加工業の発展が夢の人ですから、亮への恋心で何かが見えなくなっているとかでもなく、漁師という職業に敬意を持っているというのも事実であるようです。

 一方で、父の耕治いわく、「漁師は死ぬ」。

 「死」は本作で重要なキーワードですが。

 あるいはだからこそ、要所要所で「神話」的な表現が見られるのかという勢いですが(神話の基本には「死と再生」があるという見方はわりと一般的です。)。

 第2週のサブタイトルは「いのちを守る仕事です」。

 東日本大震災で死んだ人を生き返られせることはできないし。

 百音が直接漁師となった幼なじみの亮のいのちを守るとかではないのですが。

 天候にまつわる研究や技術が進展していけば、漁師が死ぬ確率は下がりそうですし、災害に対しての減災にも繋げていくことができる、という視点は持てそうです。

 バタフライ効果じゃないですが、百音が気象予報士となることで、妹の未知の想い人の亮のいのちを守れる、ということはあるかもしれない。

 そんな、第2回で祖父・龍己の語りとして語られたところの、


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 山の葉っぱさんたちが海の栄養になるのさ、山は海とつながってるんだ。なーんも関係ねーように見えるもんが、何かの役に立つってことは世の中にいっぺーあるんだよ。

(『おかえりモネ』第1週「天気予報って未来がわかる?」第2回より)

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 の世界観を大事にしている作品であるようです。

 「今、ここ」で生きている葉っぱのような誰かが、海のような遠い場所の誰かの役に立っていることがある。

 震災の時に何もできなかったことで自分自身を自罰している百音ですが、百音が生きていることで、誰かのいのちを守っている、そういうことはあるかもしれないのでした。

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→前回:『おかえりモネ』第1週「天気予報って未来がわかる?」(第5回)(5月21日(金)放映分)の感想へ
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