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 相羽です。

 『おかえりモネ(公式サイト)』第3週「故郷の海へ」(第11回)(5月31日放映分)の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 故郷の気仙沼へと帰省する百音。

 道中、BRTの中で人々と気軽にお話しているのが良いです。

 僕も経験がありますが、気仙沼とか石巻の方の沿岸部のバスとか乗った時、乗り合わせた人と気軽にお話したりするのですよね。

 少し、東京の電車とか、宮城でも仙台の地下鉄とかとは、ちょっと違うノリがあります。

 帰省の際に百音が組手什(くでじゅう)を持っているのはあからさまで笑いました。

 いや、神話的な表現がある作品だとはずっと書いてきましたけど。

 物語類型では百音は「さまよえる跛行(はこう)者」という主人公だとはずっと感想で書いてきましたけど。

 もう、長いもの持って旅をしているとか、ど真ん中の表現じゃないですか。

 組手什(くでじゅう)を、『ベルセルク』の主人公の大剣、『中華一番』の主人公のなんか長い厨具のノリで百音に持たせているのですよ(笑)

 『ベルセルク』のガッツに大剣(ドラゴン殺し)。

 『中華一番』のマオに伝説の厨具。

 そして、『おかえりモネ』の永浦百音に組手什(くでじゅう)です。

 実際に百音は何かしらのバランスを欠いて跛行(はこう)している主人公なので表現としてはマッチしてるのですが。

 その百音のバランスが欠いている事象については、幸福論的なものになりそう。

 帰省ということで、百音が音楽をやめたことについて、そして震災についても第3週はスポットがあたりそうです。

 自分の幸せだけ追う(音楽を続ける方向)心持ちとかには、震災後多くの人がなれなかった。

 一方で、自分の幸せを置き去りにして復興のため、他人のため(百音のいう、「誰かの役に立ちたい」「いのちを守る仕事です」の方向)だけでは、どこかいびつで自然な幸福の再生産は行われにくそうです。

 そのあたりを拾ってくるストーリーが予見されるので、物語として充実しているよな〜と思って視聴しているのでした。

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→前回:『おかえりモネ』第2週「いのちを守る仕事です」(第10回)(5月28日(金)放映分)の感想へ
→次回:『おかえりモネ』第3週「故郷の海へ」(第12回)(6月1日(火)放映分)の感想へ
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