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 相羽です。

 『おかえりモネ(公式サイト)』第3週「故郷の海へ」(第13回)(6月2日放映分)の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 東日本大震災があっても、前と後で「途切れないもの」として、「1120年続いているお寺」の概念きたー。

 僕が取材させて頂いた(こちらは宮城ではなく、福島の飯坂温泉ですが)記事における、↓


飯坂温泉の『温泉むすめ』飯坂真尋ちゃんプロジェクト実行委員長さんに弁財天真尋ちゃん誕生秘話から足元に眠っている地域の宝を磨き上げる展望まで聞いてきました!/マンガフル


 吉川屋七代目さんいわく……の、「地域の宝は足元に眠っている」の言葉を思い起こしたい。

 地域の神話、伝承、文化資産(今回のお寺はこれ)といったものは、人間が生きている限り、伝承するものがいる限り、決して価値を失わない。自然は偉大で時に人間に危機をもたらすが、自然は伝承される人類の精神文化までは奪えない。

 三生は現時点でまだその価値の守り手を受け継ぐことに納得できていない描写ですが、どうストーリーが展開しても、このお寺の存在はひとつの救いになりそう。

 お寺なので墓地も兼ねているかもしれず、1120年分の「たましい」が眠る場所です。それは本作のテーマの一つであろう「慰霊」でもあろうし、途切れることのない力でもある。

 一方で、震災の前と後で「変わってしまったこと」として、亮の父の新次が描かれる。

 公式サイトで震災で「船」を失っていることに触れられていますが、今回、母・亜哉子が電話をかける際に、電話帳に「及川美波」の文字が。亮の母は震災で亡くなっているものと推察されます。

 あったものが、震災の日をさかいに、なくなってしまった。

 なくなってしまったものを本当に「なかったこと」にして前へと歩みだすのは、まだ難しい、2014年はまだそういう時期です。いえ、2021年になっても、まだまだそういう人も多いであろう場所なのです。

 この辺の物語は、お祖母ちゃんの雅代さんが亡くなっても牡蠣の養殖を続けている龍己お祖父ちゃんあたりが鍵となりそうな気もします。(印象的に、初盆でお祖母ちゃんへ慰霊のまなざしを向ける描写が挿入されています。)

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→前回:『おかえりモネ』第2週「いのちを守る仕事です」(第12回)(6月1日(火)放映分)の感想へ
→次回:『おかえりモネ』第3週「故郷の海へ」(第14回)(6月3日(木)放映分)の感想へ
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