相羽です。

 漫画『ちかのこ』の最近の雑誌『E☆2(えつ)』掲載分。

 第42話「チカのわらしべチャレンジ!」、第43話「ポイの華麗なる日常」、番外編「JKクロとネコハウスの仲間たち」の感想です。

 ネタバレ注意です。

(特に、コミックスで追っておられる方は、以下、単行本第6巻の続きの雑誌掲載分の最新エピソードの部分のネタバレが含まれている点にご注意頂けたらと思います。)
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●第42話「チカのわらしべチャレンジ!」

 チカが「わらしべチャレンジ」をする話であるということが、雑誌の発売前にらぐほのえりか先生のTwitterで予告されていたので。

 僕なりに、『ちかのこ』で「わらしべ長者」をやるならこのくらいのスケールまでは行くだろう……とあらかじめ心の準備はしていたのですよ。

 僕ほどの『ちかのこ』ユーザーなら、ある程度予想ができるはずだと驕(おご)っていた自分がいたのです。

 結果、驕りは反省に変わり、やっぱりらぐほのえりか先生は発想のスケールがおかしいなと再確認させられました。

 チカが船旅に出たあたりで「ええっ!?」ってなったんですが、最後は宇宙に行くところで「負けた」、僕は今回も「負けた」んだ……となりました。

 最後の「う…宇宙人!?」のコマが本当おかしくて、ここだけ何度も読み返して何度も笑っています(笑)

 結局『笑顔になれる「なにか」』は身近なところにあったというオチも『ちかのこ』の根底の部分で通底しているテーマを反映していて構造としても綺麗です。

 読後に、また傑作エピソードが生まれてしまった! と感じた1話ですね。

 『ちかのこ』の話は全部好きなんですが、「寄せ鍋ダークネス」と「ノコちゃんズのアイラブユーだわね!」と今回の「チカのわらしべチャレンジ!」はかなり別格ですごいという印象を持っています。

 FANBOXなどで書かれてる事柄として、らぐほのえりか先生は担当の編集さんから藤子・F・不二雄先生のフォロワー的なことを言われることがあるとのことなのですが、このちょいSF風味の凝縮・傑作エピソードは確かに藤子・F・不二雄先生の名SF短編を連想させられたりもします。

 『ちかのこ』も『ドラえもん』くらいの(世間的な)スケール感になっていって、10年後には『大長編ちかのこ』をアニメ映画化してほしいですよね〜。

→第42話「チカのわらしべチャレンジ!」が掲載されている雑誌『E☆2(えつ)』はこちら




●第43話「ポイの華麗なる日常」

 ポイがテストの点数が悪くて、頭がわるい自分なんて……と自罰しかけてしまうのですが。


 「みんなにできることができない」自分は不適合者で「居場所」がない……と思いつめかけたところで、ノコが現れる。

 ↓

 ポイのような人間にも(正確には天上人ですが)「居場所」はある。(それはノコのとなりであったり、「ノコハウス」であったりなのでしょう。)


 ……の流れがとてもグっとくるエピソードなのですよね。

 「居場所」は『すくりぞ!』の頃からご自身の作品のテーマにすることが多かった、といった趣旨のことをらぐほのえりか先生ご本人も書いておられますしね。


参考:『ちかのこ』最新刊6巻が発売されました!/らぐほのブログ


 こんなイイ話をブラジャーかぶりエンドで納めるという地球上でらぐほのえりか先生にしかできない(笑)芸事を堪能いたした1話でありました。

→第43話「ポイの華麗なる日常」が掲載されている雑誌『E☆2(えつ)』はこちら




●番外編「JKクロとネコハウスの仲間たち」

 クロが人間(JK)になり、逆にノコたちがネコになっている(ポイは鳥ですが)!?というお話です。

 メインキャラクターたちのネコ化バージョンの全身絵が全員分入っており、エピソードと同時にイラスト鑑賞的に楽しめるつくりにもなっています。

 キャラクターをネコ化してみるとか、古き良き「萌え」の発想です。

 「萌え」、最近はそんなにも聞かなくなってもきた(え)「萌え」……。

 令和の時代にコテコテの「萌え」を投入するらぐほのえりか先生がおそろしい。おそろしく、そしてカワイイ……。

 そして、エピソード途中にカラー絵が入るという華やかな演出がなされます。

 こ、これは!?

 コミックスには(主に予算とかの兼ね合いで)カラーのままでは入らない可能性がある絵なんじゃないでしょうか。みんな、雑誌『えつぷらPREMIUM Vol.1』を買うんだ! 紙に印刷されたカラー絵という文化を、まだまだ堪能できる僕らでイイんだ!

 ラストはこれもちょっとSF風味というか、いわゆる「胡蝶の夢」を思い出したりもしました。「ネコハウス」のマキナと「ノコハウス」のマキナは、何かしら超常の部分で関係し合っていたりもしそう。なぜって、神だから(キリッ)


●アートを彩る全108色の本格水性グラフィックマーカー ABT ×MEETSらぐほのえりか

 『えつぷらPREMIUM Vol.1』に掲載されている、らぐほのえりか先生とトンボ鉛筆様(Twitter)とのコラボ記事。

 画材マニア、アナログ画法求道家としても知られるらぐほのえりか先生のマニアックな話が十分に聞くことができます。とても、勉強になる!

 「クセでペンを十字に持って塗っていました(笑)」……というところに食いついて「十字(ツイン)彩色」という名称をつけてプッシュする編集の方(たぶん)にセンスを感じます。

 「十字彩色」

 思わず「中二」という言葉を連想する画法です。

 まあ、らぐほのえりか先生の「中二」力は、『中二病でも恋がしたい!戀』の七宮智音に匹敵するくらいありますからね(え)

 今回はアナログ画法の話というわりと貴重なインタビュー記事をありがとうございました。グラフィックマーカー「ABT」という存在をはじめて知って勉強になりました!

→番外編「JKクロとネコハウスの仲間たち」と「アートを彩る全108色の本格水性グラフィックマーカー ABT ×MEETSらぐほのえりか」が読める『えつぷらPREMIUM Vol.1』はこちら




●『ちかのこ』の最新刊は第6巻

ちかのこ6 (E★2コミックス)
らぐほのえりか
廣済堂出版
2021-04-30


ちかのこ6 特装版 (E★2コミックス)
らぐほのえりか
廣済堂出版
2021-04-30



●漫画WEBメディア「マンガフル」さんで『ちかのこ』に関する記事を書かせて頂いております↓

『ちかのこ』第5巻が照らす足元の宝物〜寒い日も一緒にいる「家族」をもう一度/マンガフル

百合漫画『ちかのこ』の読むと幸せになれる異種族同居コメディの魅力とは?登場キャラと日常と非日常を巡る不思議なお話をご紹介/マンガフル


●参考

指輪を二回渡す意味〜映画中二病でも恋がしたい!-Take On Me-の感想(ネタバレ注意)

ちかのこ/感想