先日、90歳の伯母ちゃん(母の姉)の誕生日に、プレゼントの栞とこだまのどら焼きを持ってお祝いに行ってきたのですが。
伯母ちゃんの九十歳の誕生日に、プレゼントの栞とこだまのどら焼きを持ってお祝いに行ってきました。七十七年前くらいは(B29の)機銃掃射が怖かったと語っておりました。コロナは大変だけど、まだ戦争の時ほどの怖さは感じてないと言ってました。貴重な話が聞けてよかった。
— 寂しいシロクマ(相羽裕司)/仙台市太白区 (@sabishirokuma) November 27, 2021
今度は、その日に注文を頼まれた佐藤愛子さんの『愛子の格言』を届けにまた行ってきました。
プレゼントを運び、また依頼を受けて注文の品を一週間後には再び運ぶ。
「運び屋」と呼んでください。『Get Backers−奪還屋−』ってマンガ、知ってます?
先日、伯母ちゃんが好きだと言っていた『刑事コロンボ』。
さらに話を聞いてみると、もう30年くらいずっと好きで観ているとのことです。
30年というと、かなりの長い推し歴です。
今回再び訪ねて知った、新たなる事実。
僕のお祖母ちゃん(伯母からすると母)が生きていた頃に伯母ちゃんと一緒に『刑事コロンボ』を観ていて、コロンボ役の役者さん(ピーター・フォーク)が当時既に亡くなっていたお祖父ちゃんに似ていると言っていたとのこと。
(お祖父ちゃん似!?)
お祖父ちゃんは僕が生まれた時には既に亡くなっていて、母や伯母ちゃんから伝え聞く噂によると、お酒ばかり飲んでいたどうしようもない人という印象だったりもしたのですが。
よくよく話を聞いてみると、お祖母ちゃんにも伯母ちゃんにも、良い思い出もあった模様。
万物万象は(え)、一つの側面からだけは語れないですからね。
伯母ちゃんのその他の推しは、竹脇無我(たけわきむが)さんと森雅之(もりまさゆき)さんで、竹脇無我さんはこれまたお祖母ちゃんが生前にお祖父ちゃんに似ていると言っていたらしい。
僕、お祖父ちゃんは写真とかもなくてまったく顔はわからないのですが。
お祖父ちゃんはイケメンだった可能性が高まってきたのでしょうか。
人間という生物。
死ぬ直前にどういうことを願うかは、最近の研究でかなり共通するものが分かってきています。
・苦痛なく死んでいきたい
・過ちを償いたい
・愛する人に側にいてほしい
・自分の物語を聞いてほしい
です。
人間という生物の、根源的な欲求ということなのでしょう。
「苦痛なく死んでいきたい」と「過ちを償いたい」、「愛する人に側にいてほしい」はともかく、「自分の物語を聞いてほしい」に関しては多少はお役立ちできるかもしれないので、僕は伯母ちゃんの話に耳を傾けるのです。
特に何かのためという訳ではなく。
僕は、そういう役回りなのです。
そんな感じで、戦後の伯母ちゃんはここ数週の『カムカムエヴリバディ』のヒロインより大変だったというような話を聞いたりしながら。
断片的にお祖父ちゃんの話も聞いたりすると。
まだ仮説の段階ではありますが。
お祖父ちゃんは、飲んだくれにならないとやってられないような何かが戦中にあったのではないかと、今だと想像したりします。
いや、もちろん飲んだくれになってはいけないのだが。
お祖父ちゃんもお祖母ちゃんも、旦那さんも、あと娘さんも既に他界している伯母ちゃんだったりしますが。
推しがいると長生きするという話もあるので。
来年の伯母ちゃんの誕生日には、プレゼントに刑事コロンボグッズを持っていこうと思っています。
その日は、彼女にとっては父親の、僕にとってはお祖父ちゃんの面影と再会する楽しみがある日になるでしょう。
・『知的生活』を贈って頂いたので、最近このコーナーに載せていた「ほしい本」も調子に乗って更新中です
・「ほしい物リスト」
→シロクマさんの2021年頃の欲しいもの
→前回:そろそろ今年も終わりモードですね
→次回:2021年を振り返って
参考:当ブログの京都アニメーション作品関連のコラム↓
【直近】
→劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜の感想〜精神的自傷者(奏)にかけられた旧型共同体の呪いを解く物語(ネタバレ注意)
→リズと青い鳥の感想〜伝わらないまま美しい時間を生きる(ネタバレ注意)へ
【関連リンク0:「共同体」にまつわる話が多かったと感じるTVシリーズ『響け!ユーフォニアム』第1期がやっていた2015年のアニメ作品ベスト記事】
→2015年「アニメ作品」ベスト10〜共同体から零れ落ちた人間にも、それまでとは違うカタチなりの祝福を(ネタバレ注意)
【関連リンク1:京都アニメーション作品の映画感想記事】
→指輪を二回渡す意味〜映画中二病でも恋がしたい!-Take On Me-の感想(ネタバレ注意)
【関連リンク2:京都アニメーションがこの十年どういうテーマで作品を繋いできたかに興味がある方向けの手引きとなる、当ブログの関連記事】
→『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の感想へ
→『小林さんちのメイドラゴン』の感想へ
→『響け!ユーフォニアム2』の感想へ
→映画『聲の形』の感想〜ポニーテールで気持ちを伝えられなかったハルヒ(=硝子)だとしても生きていくということ(ネタバレ注意)
→『ハルヒ』放映開始から十年、京都アニメーションがここまで進めた「日常」と「非日常」にまつわる物語〜『無彩限のファントム・ワールド』最終回の感想(ネタバレ注意)
→[5000ユニークアクセス超え人気記事]響け!ユーフォニアム最終回の感想〜ポニーテールと三人のハルヒ(ネタバレ注意)
→『甘城ブリリアントパーク』第12話の感想はこちら
→[5000ユニークアクセス超え人気記事]『境界の彼方』最終回の感想(少しラストシーンの解釈含む)はこちら
→『中二病でも恋がしたい!』(第一期)最終回の感想はこちら
→『Free!』(第一期)最終回の感想はこちら
→『氷果』最終回の感想はこちら
→『けいおん!!』最終回の感想はこちら
→『涼宮ハルヒの憂鬱』最終回の感想はこちら
【関連リンク3:(特に東日本大震災以降)「共同体を再構築してゆく物語」を日本アニメーションがどう描いてきたかに興味がある方向けの手引きとなる、当ブログの関連記事(主に吉田玲子さんが脚本・シリーズ構成を担当していたもの)
→あの日欠けてしまった人の日常(=マヨネーズ)に私がなるということ〜『ハイスクール・フリート』第11話「大艦巨砲でピンチ!」の感想(ネタバレ注意)
→『けいおん!(!!)』シリーズ構成の吉田玲子さん脚本による「バッドエンドけいおん!」を浄化する物語〜無彩限のファントム・ワールド第7話の感想(ネタバレ注意)
→『SHIROBAKO』(シリーズ構成ではなく同テーマのキー話の脚本)の感想
→『けいおん!』と『ハナヤマタ』で重ねられている演出とその意図について
【関連リンク4:京都アニメーション作品の2016年までの"テーマ的な"連動・変奏の過程がよく分かる『ねざめ堂』さんの記事】
→『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(前編)/ねざめ堂
→『無彩限のファントム・ワールド』と、10年代京アニの現在地点(後編)