相羽です。

 アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女(公式サイト』第5話「氷の瞳に映るのは」の感想です。

 ネタバレ注意です。
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 引き続き「無条件の世界」と「条件付きの世界」の対照から本作を見ていってみます。

 「条件」がどう本作のキーワードとなっているのか? という点については、第1話の感想に詳しく書いておりますので、そちらを参考にして頂けたらと思います。↓


参考:『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1話の感想〜「無条件の世界」による「条件付きの世界」への反撃の狼煙(ネタバレ注意)(追記あり)


 今話の場合は、エランは強化人士4号ということで、ペイル社の上層部の課す「条件」に応えるために生まれたきた意味合いが現時点では強い、かなり「条件付きの世界」に押し込められて閉塞した状況のキャラクターとして描かれています。

 そして、孤立していて、親の世代の「呪い」(彼の口からも言葉として出ましたね。)から出ている推進力の延長のまま、特に何かを変えられないまま現時点では生きてる印象が強いです。

 そんなエランの対照として描かれているのが、「無条件の世界」の萌芽の状態として描写されているであろう、地球寮の面々のシーンです。それぞれに「条件」に縛られてる側面はあるし、親の代の影響は受けている。でも、とりあえず今は「無条件」でみんな一緒にいる……みたいな感覚が絶妙に表現されていました。

 特に、チュチュがミオリネに軽口を叩いてるシーンは大きい。親の代の「呪い」的には、搾取されてるアーシアンの文脈の上にいるチュチュと、まさにアーシアンへの搾取構造を敷いてる親玉(デリング)の娘のミオリネという関係ですが、今はとりあえず「条件」とかあんまり気にしないで一緒にいられる。

 そして、第3話以降一気に「無条件の世界」側にきてるのがグエルくんです。

 第3話では親の世代の「呪い」、「条件」なしでスレッタがグエルを見てくれたから惚れた。

 今話では、グエルの方が、エランが親の世代の「呪い」「条件」まみれでスレッタを見てるのに対して(彼の境遇上しょうがないところはあるのですが……)、スレッタを親の世代の話抜きで、ただ泣かされた(?)のに落とし前つけてやる! というほぼほぼ「無条件の世界」のまなざしで見ています。

 これ、スレッタとグエル、大河内一楼さんシリーズ構成・脚本作品だと、『コードギアス反逆のルルーシュ(R2)』のルルーシュとC.C.(シーツー)の「相互アイデンティファイ」じゃん。マジでグエルエンドの可能性も出てきた印象です。

 現時点では親の世代の「呪い」バリバリのプロスペラさんに対して、このような「地球寮のみんな」「グエル」といった、スレッタ世代で出会った「スレッタ代なりのプラスアルファ」を「呪い」を「祝福」に変える要素として描いていく感じでしょうか。

 次回、孤立してる故に親の世代の「呪い」をモロに受けてるエランを、「地球寮のみんな」や「グエル」といった「プラスアルファ」要素の助力を得てスレッタが打ち破る熱い展開きそう。

 今話の「誕生日」要素は、「PROLOGUE」でナディムが「ハッピーバースデー」でエリクトの誕生日を祝福していたところを前提としていると思われ(次回サブタイトルの「鬱陶しい歌」はエランからみた「ハッピーバースデー」かな?)、ここでも「誕生日」を持つスレッタと持たないエランが対照になっています。

 これ、エランもスレッタからの「条件ではなく人間をみる」アイデンティファイの一撃を受けて(エランからスレッタへのまなざし・行動には素朴な善意もあったのだろうし)、駆け出し「無条件の世界」パーティの仲間に加わるんじゃないのかな。

 逆に加わらないでエランは孤立ルートをゆく、というのなら、なかなかヘビーなテイストの作品になってくるな……という感想なのでした。

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→前回:『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第4話の感想〜生の拳で殴り合うという身体拡張世界での人間性の回復(ネタバレ注意)へ
→次回:『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第6話の感想〜地味に「親」ポジションの呪いが切れて「外」にいるグエルと切れずに「閉じた」場所にいたエランの対比の話(ネタバレ注意)
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