土曜発売なのに今更更新。先週情報価値の高い感想を目指すなどと言っておいて、時間的に情報価値低め。ほんとすいません。次週はもうちょっと疾いアップを心がけます。

●ONE PIECE

 ワンピースで一番好きなキャラは?

 と、これまで日本中で幾度と無く発せられたであろう問いに、僕は今ならロビンと答えます(昔はサンジだったんだけどね)。

 ロビン、古代兵器とか、空白の歴史とか、ワンピース中の中心中の中心の伏線を担っている超重要キャラなんだけど、僕的にはずっと心に何かしらの負荷を持った、救われる対象として描かれているのがイイです。ここが、麦わら海賊団の他のメンバーの、翳りないまっすぐな様と比べると、一人だけ違ってます。多分、そこに隠れてるのは、ルフィ達との関わりを通して、ロビンの負荷が取り除かれる、その時本当の仲間になるという物語のプロットなんじゃないかと思います。ナミが本当の仲間になるナミ篇とかアーロン篇とか呼ばれる話がワンピースでは一番好きなんですが、ロビンが本当の仲間になる話、コレも相当の傑作になる予感がして、前から楽しみにしています。

 実はこのロビンが救われていく物語は既に段階を追って描かれています。

 ワンピース長いんで、皆忘れてるかもしれないけれど、ロビン、最初は死ぬ気だった所をルフィに救われているキャラです。自分が追う真の「歴史」というもののあまりの途方の無さに、「この道で生きて行く事にに私は疲れた……ーーただ、“歴史”を知りたいだけなのに……私の夢にはーー敵が多すぎると、クロコダイル篇の時点で諦めて死のうとしている(ワンピースのテーマの一つが「夢」ですが、夢を諦めようとしている)所を、究極の夢追い人であるルフィに「何でおれがお前の言う事聞かなきゃいけねェんだ」と助けられています(アラバスタ篇クライマックスはコンスタントに感動指数が高いので埋もれてしまって忘れられがちですが、ロビン物語の中では最高に泣ける場面、とくに私の夢にはーー敵が多すぎるでロビンが涙を流す所は)。

 と、ここで、死ぬつもりだったので、ロビンの人生はゼロからまた始まることになります。ゼロになった人間が再び歩みはじめる物語ほど燃えるものはありません。ゼロになった人間の如く、ギャグ調のルフィ海賊団とのやりとりの中にも、どこか虚無感を背負った描写がロビンには入ります。そんな虚無感が漂っていたロビンが、再び真の歴史を繋ぐためにラフテルへという、新たな生きる目的を見いだす空島篇のラストは、実はロビン物語の中では感動的な場面で、ロビンファン的には空島篇の最後に見せたロビンの笑顔は、今までのどこか影を引いた笑顔じゃなくて本当の笑顔なんだ、と涙する所だったりしたワケです。

 そんな感じで、ゼロから再び生きる目的を見いだすまでという本人にとってクルーシャルな時期をルフィ達とは共にしているので、仲間かどうかと言われたら、ロビン的には思いっきり仲間のはずです。でもそこに、ロビンの過去という障害(ロビン曰く“闇“)が入ってきた、ただ何事も無いように、仲間としてとどまっているワケにはいかない、そこで今週のお別れ宣言です。

 「こんな私に今まで 良くしてくれてありがとう」

 泣く。

 今までのロビン物語を丁寧に追っていた読者は、その切なさにただ涙。

◇ロビンを救うのに重要な役を担うのは誰か

・ルフィ
 主人公だから当然担うでしょうが、主人公特別ワクなので、とくに言及しません。

・サンジ
 今回一人別行動で期待大。ギャグ調のフェミニストぶりが本気に裏返るというのは燃えます。でも、個人的に、最後にそれがあるとしたら、対象はナミだと思ってる。つまり、カップリングでいったらナミとサンジ……また、一部で問題になりそうな発言を。

・ゾロ
 何気に、本命です。空島上陸時に、「航海や上陸が……冒険だなんて 考えたことなかった」という、今回のロビンの過去に繋がるロビンの吐露を、一人聞いているという事実があります。そうじゃなくても、最初一番ロビンに懐疑的だったゾロが、青キジにロビンが追いつめられた際には真っ先に抜刀してかばうという、変化の過程も見られます。そのゾロが今回ロビンは敵か仲間と切り出しているのがひたすら熱い。つまり、カップリングでいったらロビンとゾロ……また、一部で問題になりそうな発言を。

 ロビン、歴史を尊ぶ人だけあって、自然と過去との繋がり、関連して人との繋がりを尊ぶ(尊びたい)人のはずです。そんなロビンがルフィらと別れるのがつらくないはずがない。今回の物語、僕的にがぜんロビン視点。ウソップ、どっかいってしまった(逆に言えば、ウソップはじめ、船大工の仲間とか、全部の伏線が一度に収束し得るんだろうか、し得たとしたら、尾田先生神)

●BLEACH

 前サイトでは、一護復活の際には、ドラゴンボールで言う強さをアピールするための瞬殺要因(ナッパ要因)と、大バトルを繰り広げるための敵役要因(ベジータ要因)が必要だと思うなんて書いてたんですが、今週早速ナッパ要因の副隊長三連弾を瞬殺
 次週からいよいよベジータ要因の白哉隊長との大バトルですよ。激燃えです。
 実際、今の子ども達は、あのはるかな昔、悟空がたどり着いて「コレはヤムチャの分!」とか言ってナッパを殴りまくってた時に僕らが感じたような爽快感、燃えを感じているんじゃないでしょうか。あの時、小学二年生だった僕、大興奮。今の子どもも(きっと)BLEACHで大興奮。

●ワークワーク(Waqwaq)

 ラストの、復讐を復讐で返すギミックは、第02話で出された「戦わないために戦う」というシオのテーマに沿っていて上手いなと思いました。自分から敵を能動的に攻撃する(戦う)んじゃなくて、敵がやってしまったことを敵に自覚させる感じ。

 「お…怒らないでプラちゃん…」のコマがほのぼのして良かった。異世界からの神様と、人間のシオと、機械のプラが一緒にいる光景。コレが作中のゴールの光景の一つでもあるんでしょうな。

●武装錬金

 やっぱりカズキ達のもとに剛太来た!って感じで、この好感度キャラの合流はとても嬉しいです。ただ、カズキ→剛太ではカズキはパピヨンとも関係を結ぶくらいにそれまでの所属、立ち位置とかには捕らわれないキャラなんで問題ないとして、剛太→カズキではまだ剛太はカズキを認めていないので、一イベント入りそう。二人とも「斗貴子さんを守る」という点では共通してるので、共有できるものが少しでもあれば共闘できそうです。
 ただ、恋愛の場合、この共通要素は裏目。思うに、カズキ→斗貴子では一度命がけでカズキは斗貴子さんを救っているということをやってのけてるけど、剛太→斗貴子ではまだ剛太は斗貴子さんに何もできてないんだよね(今週戦ってくれましたが)、逆に斗貴子さんが剛太を導いてくれたというだけで。剛太、不利です。作品構成的にも、作者の思惑的にも、読者の最終的なニーズ的にも、不利です。

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