学会発表準備で多忙につき簡単に。

●アイシールド21

 「日本人だとか関係ねぇじゃねえか 全部自分のせいじゃねぇか せっかく長身って武器を持って生まれたのになにも始めちゃいなかった なんにも分かっちゃいなかった」

 持って生まれた才能がある者も、ない者も、自分の意志で努力して前に進むことが尊いというアイシが繰り返し描いてきたテーマがここにも。
 構成としても、ポセイドン戦のテーマ的な帰結を既に前もってほんわりと提示してる感じで秀逸。長身という才能におごって挫折した筧の過去話がそれ。金髪の人の方は長身におごって小結をバカにしてるふしがあるので、その辺りをつかれて上述のテーマが再確認されると見た。

◇あと

 現在の筧は才能があり、かつ努力もしてるサイドの人物ということで、プレ進的な意味合いも見いだせそうです。進や筧のような、才能と努力を備えた敵がアイシでは尊敬されるべき強敵キャラとして描かれるので。逆に才能におごる傲慢キャラが倒すべき敵役として位置します(阿含)。

◇そして

 本物のアイシールド21の話。前回この話が出てきた時は震えました。偽者のアイシールド21ではなく、その仮面を取ったセナという一人の男として本物のアイシールド21の前にセナが立つのがこの漫画の帰結なのかと想像したりして。

●ONE PIECE

 ロビン話に入ってから、やはり自分はONE PIECEが好きだと再確認。

 ロビン最高。クロコダイルとか今回の世界政府とかが強烈に価値を見出している古代兵器に、ロビン自身はまったく価値を見出していないのが壮絶にカッコいい。ロビンを突き動かす行動原理はアラバスタで涙と共に見せた「ただ、“歴史”を知りたいだけなのに……」の一念のみ。
 ゾロでは「世界一の剣豪を目指す」という行動原理を提示してから鷹の目の話でそれ掘り下げたり、ナミでは「お金最高」という行動原理を提示してからアーロンパークのナミ編でそれを掘り下げたり、最初に各キャラのコアを見せてからそれを裏付けて強固なものにしていくという順番でエピソードを構成して描いていくことが多いです。
 そしてそろそろロビンの番なんですが、ロビンの掘り下げは最終話付近までとっておくのを希望(実際ロビンの最終目的地がラフテルなのでその可能性は多いにある)。それでも「オハラの悪魔達と同じ思想」というロビンの行動原理を掘り下げるキーワードがもう出てきちゃってます。「歴史」という物と繋がりの強いロビンというキャラがそろそろ解体されてきそう。でも、歴史が知りたいのに理由なんかいらないような気もする。登山家に「どうして山に登るのか?」と聞くのに似ているというか。そこに歴史があるから知りたい。その一念で生きるという生き方もカッコいいと思います。

●家庭教師ヒットマンREBORN!

 爆発オチかよ!と突っ込みつつ普通に面白かったです。前に健康的にキャラ受けを狙ってる漫画だなーみたいなことをこの漫画を賞賛して書いたんですが、イーピンもそんな感じ。普通に女性萌えキャラとして男性読者のハートを狙ってくるんじゃなくて、普段は耳無し小型チャイナ人間という、漫画漫画したエラくバカバカしい設定を付加してキャラの味付けにしてるのが好感です。

 そして、ハルちゃんは出てくるだけで大好き。「はひ?」って!
 今年の僕的流行語大賞候補です>「はひ?」

 ハルちゃん同盟

●DEATH NOTE

 対立軸が3つ。

1、月VSL(一応継続中と判断)

2、味方チームVS第三のキラ&ヨツバ(現在の本筋)

3、月、L、ミサ捜査チームVS夜神パパ捜査チーム(今週号より)

 対立軸の拮抗がDEATH NOTEの魅力ですが、3だけ拮抗してない気がする。

●D.Gray-man

 最近面白くなってきましたよ。
 ずっと普通の人より劣っているというミランダさんを描いてきて、今回の超人より劣ってる普通の人間という話。
 劣ってる者は何もできないのか?という所でミランダさん発動。
 普通にカタルシスがありました。

●こち亀

 爆笑。先週と今週は本当に面白い。

 「両さん、鑑識が言うんだ 間違いないよ」

 に笑った。

 一瞬僕も、確かに鑑識が言うんなら確かかなぁ……って気にさせられて、すぐに鑑識能力と球審の能力には別に相関関係無いだろって自分突っ込み入れてた。

●未確認少年ゲドー

 フィナーレに入ってます。未確認生物と人間との相互理解というテーマに辺り、総キャラ総出演で人間の讃良ちゃんと一つの目的へという流れはフィナーレに辺りこれしかありません。
 そして、最後のテーマに選ばれたのは「命」。不死の生命体を通して「命」をテーマに描く、手塚治虫の『火の鳥』以来の普遍的なテーマ&構成です。
 「生物」という存在に対して様々にアカデミックな解体を見せるのが魅力の一つだった本作。フィナーレに、「生物」と「命」に関する岡野先生なりのアカデミックな帰結を用意して欲しい。短期傑作完結の予感。

●武装錬金

 剛太が斗貴子さんのために一時わだかまりを捨ててカズキとタッグ共闘という、それに向けてここ数話で練られてた構成が中々カッコ良く生きました。

 そして、斗貴子さんの衣服のみという絵でサプライズラスト。

 斗貴子さんは早着替えが特技という設定をイカして脱出してるんでしょうか。というか下着or裸体の斗貴子さんを描くんでしょうか。水着描いていっぱいいっぱいになってる和月先生なんで、そんなことしたら和月先生死にます。なんで、それは無さそう。単行本5巻でもまだ死にたくないみたいなこと言ってたし。

●ワークワーク(WaqWaq)

 ギャー。(←掲載位置を見ての悲鳴)

 や、やっぱり僕が面白いと思ってただけあって一般読者的にはダメだったのか。

 「人間と機械」、「願い」、この2つのテーマだけでも決着をつけてくれれば短期でも名作だと思うんで、区切りつくまでは続けさせてやって欲しいんだけどなー。

●当ブログでは

 「Comments」欄↓にて幅広く閲覧者の皆さんのコメントを募集しています。僕の感想と関係なくてもWJ関連の話題だったらなんでも構わないので、お気軽にどうぞ。トラックバックも積極的に受け付けております。