先週の感想でアスランとシンの対比点・類似点を書きましたが、

 今の彼には分からない」(アスラン)

 の場面でアスランがアスランが戦争に身を投じるきっかけになった家族の死(シンと共通)とその先におとずれた破壊(特に親友(キラ)との殺し合いの場面)を回想していることから(回想王の称号ナメんな!)、アスランは自分の経験を踏まえて現在のシンに過去の自分を見ていると思われるふしがあります。
 この構成が熱い。徹底的に序盤にアスランにスポットを当てた理由がここに。過去にシンと同じ動機で戦争に入ったアスランだからこそ、アスランの掘り下げがそのまま主人公のシンの掘り下げにもなっているという構成です。僕の所にトラックバックを送ってくれたブログの方々全体の感想通り、これまで主人公シンの影が薄いって言うのは確かなんですが、影で、実はさりげなくアスランを通して掘り下げられていた感じです。この迂言的な主人公掘り下げ。僕はこういう凝ったやり方大好きです。

 今のシンと同じ所から始まったアスランの、前作SEEDにおける帰結は、カガリとの出会いと対話、壊れた(キラとの)友情の再構築、つーか直接的にはラクスに精神的にブっ叩かれたこと(ザフトのアスラン・ザラ!)などを通して、カテゴリー依存を脱却、個人化というものだったのですが、そんなアスランとの対比のシンの帰結が本当今から楽しみです。なんというか、シンはカテゴリー(ザフト)に依存してるわけじゃなくて能動的に入ってきてるんだよな。そんなシンがアスランのストーリーをトレースするというのならそれはそれで前作視聴者には熱いし、もし、まったく別な帰結を見せてくれるというのなら、それはそれで是非もう一度震えさせて欲しい。

 そして、今は「分からない」シンを始めとする子どもらに対して、色々あって「分かっている」カガリとアスラン。はたから見るとオバさんの説教に逆切れする子どもという構図のシーンがありましたが、そこには「分かっている」はずのカガリらにも、本当に何が「分かっている」のか?、「分かっている」としたらどうするべきなのか?という自問を投げかけているように思えます。その自問の結果、カガリは今はアスランの胸で泣くことしか出来ず、アスランはモビルスーツ搭乗を申し出ます。そこで↓

 中途半端「アスラン・ザラ、出る!」キターッ!

 前回感想のアスラン二大燃え要素、「再び自分の意志でアスラン・ザラを名乗る」「セイバーガンダム搭乗」はどのタイミングで来るか?という問いの答えは、こういうことになりました。

 アスラン復帰までの段階的な物語、前回の「戦闘にアドバイスする」に次いで、地球の危機という状況の「緊急回避のためにMSに搭乗する」という第二歩目、ここで微妙な心情の「アスラン・ザラ、出る!」が出ました。ザフトに依存したアスラン・ザラでもなく、個人に解き放たれて行動していた時のアスラン・ザラでもなく、だけどアレックス・ディノではない、そんな、中途半端で中間段階のアスラン・ザラと解釈。この階段の上がり方は中々ステキだと思う。やはり、真のニューアスラン・ザラを名乗る時は、セイバーガンダム搭乗時だと信じたい。いや、信じますぜ?

◇そして予告にラクスの後ろ姿

 あー、そうなんだ。政治活動とかしてるんじゃないんだ。ラクスも(おそらくキラと一緒に)隠居してるんだ(ラクスなので表面上の可能性はあるが)。これはもしやラクスとキラに関しても燃え復帰物語があり得るんだろうか。というか、予想ですが、予想外に早くキラとラクスはアスランと再会すると思います。というのは、現在のメインストーリーであるアスラン物語ですが、オヤジ復帰物語におけるオヤジ復帰プロセスの必須イベントとして、「旧友との再会」というのがあるから(そういうものなんだよ!)。

 キラとラクスと再会したアスランが何を思うのか、今から燃え。

 そして、キラとラクス(特にラクス)にはいつまでも作中で最ポジティブに描かれるポジションにいるキャラでいて欲しい。今DESTINYのオープニング、フリーダムガンダムの映像があることについて、今作のキラの機体がフリーダムなのかどうなのかという点にばかり興味の対象が集中している印象がありますが、僕的にはキラとラクスのバックに映る機体はフリーダムしかあり得ない、イメージ映像として、二人はいつまでも「自由」だからというのを表しているんだと解釈しているんで。「淋しい羽」とか「孤独」とかのネガティブキーワードのカウンターのポジティブ映像です。この二人には「自由」の言葉が一番似合う。

◇ディランダル議長とタリア艦長

 そういう関係でした。でもデュランダル議長は危険です。声が赤い人と同じなんで、次は隣にいる女性が変わってる可能性があります。女性じゃなくなってる可能せ……ゲホゲホ。

◇イザークとディアッカ

 変わってなかった。なんか嬉しい。アスランみたいに妙にションボリした変化があったのも面白かったけど、コイツらはこんな感じがいいよ、うん。
 あー、ディアッカ大好きだ、僕。

◇ジブリール登場

 迂言的なことイイながら、内容としてはきっぱりコーディネーター殺します、戦争しますと言ってるのがステキ。こいつは、初登場にしてアズラエルを遙かに超えるキャラになりそうなオーラを感じさせてくれました。

◇冒頭のユニウスセブン落としにあたっての台詞

 復讐の連鎖未だやまず。
 前作の最終話にてもヤキン・ドゥーエ突入時に復讐の連鎖が未だ根強い描写があり、前作ではこの問題は大局的には何も解決しなかったという終わり方だったので(個人の視点ではある昇華、救いが描かれていたんですが、アスランを許したミリィとかね)、この開始点は何の違和感もないです。



 えー、今回、学会発表のために訪れた熊本のホテルより更新してるため、短めですがさしあたってこの辺りで。



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