本日は今まで何度か話題に挙げた、僕が小学生時代(随分昔です)にハマッてた有名ライトノベルファンタジー、『ロードス島戦記』についてピコ紹介いたします。

 小学生なりに読んでいて当時感銘を受けたのが、「一番エラいのは王様!」みたいな既存のヒエラルキー価値観を脱出して、「自由騎士」になる道を選ぶという主人公パーンのその帰結。

 物語冒頭では「英雄」になることを目指して旅に出たパーンが、様々な出会い、物語を経験した後に、いざ、ヒエラルキーの頂点である「王様」になれるかも、という所までたどり着いたところで、敢えて、「国」「権力」といったしがらみも多い既存の価値観を脱出して、自分の自由意志の赴くままに平和を守っていきたいと、「自由騎士」として生きる道を選びます。

 これが、当時の僕には中々に新鮮でカッコ良かった。所詮読んでた僕は小学生、まだ日本で一番エラいのは総理大臣、とか普通に思っていた頃です。ああ、そういうのもアリなんだ。王様が一番エラいともカッコいいとも限らないんだ。一番上を目指す、それだけが全てではないのだと、幼心に感銘。小学生にもその辺りが分かるように分かりやすく書いてくれているのが中々にステキです。

 このテーマに関しては、現在刊行中の『新ロードス島戦記』では、逆に「自由騎士」であったスパークが敢えて「王」になる道を選ぶというところから物語が始まっていたりと、中々に面白いです。

◇灰色の魔女カーラの思想

 そして、また当時新鮮でステキだと思ったのが、主人公パーティの敵役の灰色の魔女カーラのその思想。

 概略すると、「世界というものは傾きすぎると良くない、正義でも悪でも、光でも闇でも、一方に傾きすぎると大きな破壊が訪れる。だからそのバランスを取るように、白でもなく黒でもなく、灰色なのが望ましい」という思想。

 そこの所も、所詮読んでた僕はまだ小学生。それまでは、正義万歳、光最高、主人公といえば白、という見方で創作作品を読んでいた年頃です。ああ、そうか、そういう考え方もアリかと、幼心に妙に納得。

 というか、どちらかというと大人になった今冷静に考えてみると、カーラの言ってることの方が正しいような気がするんですが、これどうなんだっけ?作中でカーラの思想って主人公サイドによって明確に反駁されるんだっけ?読んだのが昔過ぎて今ひとつカーラの帰結が思い出せません。詳しい方情報プリーズ。

◇パーンとディードリットの種族差・寿命差のある恋物語

 そして、『ロードス島戦記』の裏テーマが実はコチラ。

 人間であるパーンは、寿命が長いエルフであるディードリットよりも早く死んでしまう。それでも二人は愛を全うできるのか?

 この種族差・寿命差のある恋愛物語というのは、古くはJ.R.R.トールキンの「指輪物語」(つーか映画になって有名になった『ロード・オブ・ザ・リング』のことね)のアラゴルンとアルウェン、最近では森岡浩之の『星界の戦旗』のジントとラフィールなんかでも描かれているテーマですが、僕的に初めてこのテーマの帰結を読んだのがこの『ロードス島戦記』でです。名番外小説、『ハイエルフの森 ディードリット物語』にてこのテーマの帰結が描かれます。感動指数高いです。パーンの語りに涙すべし。

 そんな感じで、どの辺りの年齢層、趣味層に薦めるべきか迷うところですが、とても気軽に読めるライトノベル&かなり昔に刊行開始されたものにも関わらず未だに本屋の本棚に並んでいる、「残っている」ファンタジー小説ですので、気が向いた方は是非。


ロードス島戦記1 灰色の魔女
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ハイエルフの森 ディートリット物語
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