相羽です。

 この漫画、すごく良いんでみんな読んで。

 吉田丸悠先生(Twitter)の『きれいなあのこ』。

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 バレンタインの頃に「バレンタインの使者」を名乗る方(たぶんブログの読者さん?)からAmazonさんの「ほしい物リスト」経由で贈られてきた漫画なのですが「バレンタインの使者」を名乗る方(どなたか存じ上げませんが)、すごい漫画をお勧めしてくれましたね……。
(僕が「ほしい物リスト」に入れてた漫画も贈って下さったのですが、追加でおそらくその方のお勧めのこの漫画も贈って頂いたのです。)

 「平成絶対領域委員会」、略して「絶会」という六人組アイドルグループのメンバーにまつわる、オムニバス形式の短編集ということになるのでしょうか。一つの短編で一人のメンバーを掘り下げていく感じです(「ミニスカートよさようなら」は二人)。

 伝説の百合雑誌「ひらり、」に掲載されていたこともあり、かなりの程度百合めの作品。

 「ミニスカートよさようなら」のラストでけっこう絶望して、「カーテンコール」のラスト1Pで救われましたよ。

 読み終わったあと、ちょっと部屋の中ウロウロしちゃったよ。

 アイドルそのものが題材というより、アイドルじゃなくなってからも当人たちは生きていく……というあたりに焦点をあてていることもあり。

 アイドルという「輝いた」時間もやがて終わるのだけど……という独特の儚い雰囲気、諸行無常、盛者必衰の雰囲気が遠景に沈殿している、「平家物語」系(え)アイドル百合漫画かもしれません。

 アイドルという時間が終わった「後」、アイドルという現場の「外」にカメラが当たっている作品。

 「絶会」解散の契機を描いた「ミニスカートよさようなら」(ややネタバレになるけど、アイドルグループの解散と「死」がちょっと重なる表現になってる)と、グループ解散後の元アイドルと当時のファンの大人になってからの百合を描いた「シャンデリア・ダイヤモンド・スターダスト」が特に良かったですね。

 作品の雰囲気が伝わりそうな扉絵をばちょっと紹介。引用の範囲内ということでご容赦ください。

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(『きれいなあのこ』より引用)

 ね?

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(『きれいなあのこ』より引用)

 ね? ヤバい感じでありましょう。

 と思ってたら、吉田丸悠先生のこんなモーメントが! 『きれいなあのこ』のショートアフター的漫画もあるよ〜。↓

 麻由・美優推しの人生をこれからでも始めよう。

 ここのブログとか読んでる方が絶対撃ち抜かれるやつなので、手に取って頂けたら喜びます〜。

→Kindle電子書籍

きれいなあのこ
吉田丸悠
新書館
2014-06-10


→紙版