引き続き読みすすめている、新城カズマさんの『物語工学論 キャラクターのつくり方』より引用。
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<時空を超える恋人たち>は、ある意味で、これら四つの類型をすべて含んでいるのです。もしくは、こう言い替えることができるかもしれません――七つの類型のうち、他の六つを生み出しているのはこの<恋人たち>であり、もしも七つの類型に「物語的な圧力」を加えて凝縮し、より本質的で抽象的な「何か」を抽出するとしたら、そこで我々が発見する「元素」はこの<恋人たち>であるだろう、と。
<時空を超える恋人たち>の名称は、二つの重要なポイント……すなわち「自分と合一することで完全となる、相補的なもの」への希求と、それを妨げる「強烈な障壁」の存在を暗示しています。
(『物語工学論 キャラクターのつくり方』 新城カズマ/KADOKAWA より引用)
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新城カズマさんの物語(キャラクター)類型における「<時空を超える恋人たち>」が、本書が出版された以降の作品で顕著なのは『君の名は。』かと思いますが。
<時空を超える恋人たち>
瀧からすれば三葉。
三葉からすれば瀧。
自身のバランスを回復するために希求している、自身を補ってくれる半身(相手)といった趣ですが。
色々はしょって(え)、作り手の話にももっていってみると。
作り手(クリエイター)にとっては、<時空を超える恋人たち>は、自身がこれから生み出す作品です。
この作品と出会えたら(「完成」というかたちで世界に表出できれば)、(作者の)バランスが回復する。
この場合、妨げる「強烈な障壁」は、脳というか、自身のイメージ領域と現実との壁ですかね。自身のイメージにあるソレを、「強烈な障壁」を乗り越えて、現実にリアライズ(現実化)したい、そうすれば自身に欠けている何かは補われ、「合一」に至り、善なる何かが起こる、報われる、自身のバランスを回復できる、そんな強い衝動が作り手を突き動かしていきます。続きを読む














































